タダで楽しむ方法

タダでアニメ・映画を楽しもうと(そこまで行く運賃はかかるのがネックだが)
国会図書館の映像音楽資料室に目をつけたのだが
ちと目論見違いの結果となった。


Kをそそのかして28日と同じコンビで行きました。
Kは『機動警察パトレイバー』の「二課の一番長い日」を見る気満々だったのだが
所蔵していなかった。
日本唯一の国立図書館としてはクオリティがイマイチなのは有名なことなので
そんなもんかと思いながら
トップをねらえ!』と『トップをねらえ2!』を
見ようと思ったら
なんと1日に見られる映像は3本のみ!
そして借り出すには理由を書かなくてはならない!


('A`)


デフォルトで「研究目的など」など書いてあるので
テキトーに「映像研究」と書いて出したら
職員に
「もっと詳しく書いてください」
と言われ
「80年代アニメの戦闘描写について」
とありもしない理由を付け加える羽目に。
フリクリ』を借りたKは「文化史研究」で通ったのに……
……笑われてたけれど。


と一悶着ありつつ見たわけだが
やっぱり『トップをねらえ!』はいい。
美樹本のキャラデザの再現度もいいし
アニメの演出・動き(よく見たらそんなに動いてないのに)も好み。
意味の分からない理論と無駄に細かい日常の演出。
普通は「従」である「パロディ」が超絶なテクニックで「主」と化し
燃える展開も無論「燃える」という先行アニメの要素のパロディと言えるが
その「距離感」言い換えれば「人工感」がよい。
ウラシマ効果による個々人の生きる時の乖離がドラマとなる訳だが
最終的な「一万二千年」という隔たりはもはや「数値」上の世界であり
「人工感」溢れるラストと言えよう。
頭の良いことをおどけることで見せるポストモダン世代のアニメである。


さて
『2』は初見であるが
フリクリ』に見られた現在のガイナックスのアニメな感じ。
無論
高品質なマスプロダクツであることは変わりないのだが
『1』のようなパロディの徹底性もないし
『1』の世界観を意識したためか
フリクリ』のようなメタフォリカルな魅力も弱まっているという
なんとも中途半端な印象を受けた。
色々「仕掛け」があるそうなのでこれからに期待。


2本見たところで請求時間の締め切りが来てしまったので
Kとともに国会図書館を後にし
方々歩いた挙句
麹町のチェーン店のカフェに落ち着く。
いろいろ創作について話しているうちに
Kのobsessionである「小説を書くこと」を
如何に実現化するかという話になるが
いらぬお世話だったらしい。
obsessionの一つや二つあった方が
人生有意義ということかな。